弊社では、3年以上Google広告の運用を行い、累計だと1億円を超える金額を広告に使ってきました。
そんな広告運用の成果を測る上で重要なのがコンバージョンタグの設定です。
詳しい設定方法は他のブログ記事を参考にしてもらうとして、この記事ではよくある間違いや、正しい設定方法について説明することにします。
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前提と想定読者
次のような方を想定していますので、まだ事前準備ができていない方は他のブログ記事を参考に設定を済ましておいてください。
- Googleタグマネージャーのアカウントがあり、Googleタグは設定済みである
- Google広告はキャンペーン、広告グループ、広告を作成済みである
まず頭に入れておくと良いコンバージョンの仕組みについて
広告運用は非常にややこしいのですが、コンバージョンの仕組みを知っておくとこれからの話が頭にすっと入ってきやすくなります。
コンバージョンの考え方
広告を運用するときには、「何をゴールとして設定するか?」という明確な目標が必要になります。
問い合わせをもらうことや、商品を買ってもらうことを思い浮かべる人も多いと思いますが、「セミナー予約」「資料ダウンロード」「LINE登録やメルマガ登録」「1分以上滞在してもらうこと」などをコンバージョンに設定しても良い訳です。
つまり、「広告をクリックしたユーザーに最終的にどういう行動をとってほしいか?」を考え、その行動を数値化するのがコンバージョンの考え方です。
コンバージョン計測の重要性
コンバージョンを計測すると以下のメリットがあります。
- 成果が明確になる
どの広告が成果につながったのかが把握できる。 - 費用対効果(CPA)の改善
広告予算を効率よく使えるようになる。 - 広告の最適化が可能になる
反応の良い広告を見つけやすくなり、改善点がわかる。
コンバージョンの流れ(ユーザーの動き)
広告表示 → 広告クリック → ランディングページ訪問 → アクション(購入・問い合わせなど)
ざっくりと、広告表示が10000回あれば、広告クリックは5%程度なので500回、クリックされる≒ランディングページ訪問なのでランディング訪問数も500回、アクション(購入・問い合わせなど)は0.5%~1%程度なので2回~5回、と言ったイメージです。
この最後のアクションの回数を計測するのが、いわゆる「コンバージョン計測」です。
コンバージョン計測には大きく2種類あって、一つがページビュートリガー、もう一つがクリックトリガーです。
ページビュートリガーは、問い合わせや資料請求やセミナー予約などをしてもらったあとにサンクスページ(完了ページ)に飛ばすタイプのサイト構造になっているときに使います。
基本的にはこれが一番良い形です。サンクスページが無いなら準備をしたほうが良いです。
しかし、何かの理由でサンクスページが無い(作れない)場合もあるでしょう。そんなときに使うのがクリックトリガーで、ランディングページ内のどこかのボタンやリンクをクリックしたことをトリガーにしてコンバージョンとみなす方法です。
よくあるのは、「電話ボタンをクリックしてもらったとき(電話がつながるのでサンクスページが作れない)」や「LINE友だち登録ボタンを押してもらったとき(友だち登録完了ページがLINE側になるのでコンバージョンタグを設置できない)」や「HubSpotのフォームを使っているとき(これも完了ページがつくれないときがある)」というときです。
ページビュートリガーのときの設定方法で悩むことはあまり無いと思いますので、クリックトリガーの設定方法を説明します。
【手順1】クリック計測のための変数を有効化
まずはGTMでリンククリックを計測するために、次の変数を有効化しましょう。
Click Classes:クラス名を選択できるようになります
Click Element:クリックした要素を選択できるようになります
Click URL:クリックした要素の遷移先URLを選択できるようになります
【手順2】GTMでトリガーを設定
次に、特定のクラスを持つリンクをクリックした時だけタグが発火するようトリガーを設定します。
Click Classes 含む 特定クラス名(conversion-btnなど)
または
Click Element が CSSセレクターに一致 .特定クラス名(.conversion-btnなど)
ここでよくあるのが、aタグの中にspanタグなど別のタグが含まれているときに発火しない問題です。
そういう場合は次のようにすると解決します。
Click Element CSS selectorを含む .conversion-btn *
※末尾の*
(アスタリスク)は「その子要素がクリックされた場合」を意味します。
【手順3】Google広告のコンバージョンタグを設定
コンバージョンID
コンバージョンラベル
【手順4】プレビューモードでタグの発火を確認
まとめ
Google広告のコンバージョン設定では、
- CSSセレクタを使ったトリガー設定がシンプルで確実。
- HTML構造によっては子要素がクリック対象になるため、「すべての要素のクリック」を活用する。
- GTMプレビューを活用し、デバッグすることが重要。
ぜひ、この記事の内容を参考に、GTMで効率よくコンバージョンタグの設定を進めてください!

